鏡のシケの原因とは?シケや腐食を防止する防湿加工の耐久性を解説
こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社ではさまざまなガラス・ミラーを取り扱っています。
浴室や洗面・水まわりにある鏡で、端部から黒や茶色に変色しているものを見かけたことがあるかもしれません。
ミラーの裏面は湿気に弱く、ミラーの裏面の銀膜や銅膜が腐食していることから起こります。
本記事では、そんなシケや錆を防ぐ小口防湿加工について紹介します。
動画でも詳しく解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
もくじ
鏡の端から黒くなるシケや腐食はなぜ起こるのか?
ミラーの裏面はガラス表面に銀膜+銅膜+特殊塗料でコーティング保護されています。
しかし、端の境目の部分は保護できず、その部分から湿気や薬品等が染みて、銀や銅を腐食させてしまいます。
弊社では、洗面所や浴室、水まわり等に鏡の取り付けをご検討の方には、下記の加工をおすすめしています。
小口防湿(防サビ)加工:ミラーの小口のみに裏面のシケを防止するための加工をする
全面防湿(防サビ)加工:ミラーの裏面全体に裏面のシケを防止するための加工をする
小口防湿(防錆)加工とはどんなもの?
ミラー裏面の端にエトンと呼ばれる特殊な塗料を塗り、湿気や薬品から保護する加工です。
洗面台のミラーや脱衣室、キッチンで使用する場合なら、小口防湿(防サビ)加工をしておけば問題ありません。
全面防湿(防サビ)加工とはどんなもの?
全面防湿(防サビ)加工とは、ミラーの端だけでなく、裏面全面にエトンを塗り、湿気や薬品から保護する加工です。
常に湿気があるような場所や水がかかるような場所では、中央部分や接着部分にもシケが出てくることもあります。
この場合、裏面の全面を保護する全面防湿(防サビ)加工をおすすめしています。
防湿(防錆)加工の耐久性の目安について
防湿(防錆)加工の耐久性の目安については概ね下記のようになります。(洗面所での利用として)
0~1年以内 | 3~5年 | 5~10年 | 5~10年以上 | |||
加工なし |
< | 小口 |
< |
小口+フィルム |
< | 全面 |
実際の使用環境にもよりますので、耐久年数はあくまでも目安となります。
ミラーの防湿(防サビ)加工の耐久性を実験して調べてみた
今回は鏡のシケを防止する防湿(防サビ)加工の耐久性を調べるため、実験を行いました。
- 加工なし
- 小口防湿(防サビ)加工
- 小口防湿(防サビ)加工+フィルム貼り
- 全面防湿(防サビ)加工
上記それぞれの鏡の耐久性は、どれほど違うものなのでしょうか。
実際の使用環境よりも過酷な環境に放置し、どのようにシケていくのか観察し、検証します。
ミラーの防湿・防サビ加工の耐久性を動画でも解説!
実験方法として、まずガラスBOXの中にそれぞれのミラーを貼り付けます。
ミラーは酸に弱いため、洗剤のサンポールと水に漬け、屋外に放置して耐久性を調べます。
ミラーの防湿・防サビ加工の耐久性の実験結果はこちら!
実験は加工なしのミラーがボロボロになった時点を終了としました。
結果として、防湿(防サビ)加工している部分としていない部分の差がはっきりと分かれました。
99.9%防御 | 98%防御 | 小口は防御 | ボロボロ | |||
全面 |
> | 小口+フィルム |
> | 小口 |
> | 加工なし |
ミラーの防湿・防サビ加工の耐久性のまとめ
今回はシケをすぐに発生させるため、より過酷な状況で実験を行いました。
一般家庭でミラーを使用する際は浴室が一番過酷な状況になります。
浴室での使用の際にシケを防止し長持ちさせるには、全面防湿(防サビ)加工もしくは、【小口防湿(防サビ)加工+フィルム貼り】がおすすめです。
通常5年の耐久性を見込むことができます。
「コストもかかるのでもっと安く抑えたい…」
という場合でも、小口防湿(防サビ)加工をしておくことをおすすめしています。
実験結果でも分かるように、ミラーマットなどの接着部分からシケてくることもあります。
少しでも長持ちさせるためにはコーキング等で密閉し、裏面に水や湿気が入らないようにして下さい。
弊社では、これら防湿(防サビ)加工したミラーや色付きのミラー等をオーダーで加工・販売しています。
その他不明な点やご質問・ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。