電車の窓ガラスが割れる原因とは?強化ガラスが突然割れる理由や安全性について解説
こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社では、さまざまなガラスやミラーを取り扱っています。
本記事では、テレビのニュースでも取り上げられた、強化ガラスが突然割れる原因について解説します。
詳しくは動画でもご覧いただけます。ぜひ合わせて参考にしてください。
もくじ
電車の窓が突然割れる理由①:悪意を持った人のいたずら
ニュースでは、走行中の電車に投石されたのでは?と言われています。
実際に昨年に起きた事故では電車に向かって石を投げた人が目撃されており、悪意をもった人の行為でした。
可能性としては0ではありません。
しかし、投石で強化ガラスが割れるか?と言われれば、相当なスピードで投げないと難しいです。
例えば、パチンコ玉程度の小さな玉を、相当な速さで放てば、強化ガラスが割れる可能性はあるかもしれません。
電車の窓が突然割れる理由②:ガラスの傷
強化ガラスは表層側に圧縮層、内部側に引張層があります。
その境界は板厚の約1/6になっています。
ガラスの傷や欠けが、内部の引張層に達した場合、外力が加わっていない状態でごくまれに不意に破損する可能性があります。
傷が付いた瞬間は割れなくても、それが原因で時間経過した後に不意に破損することがあります。
傷が付いた瞬間に割れるのであれば分かりやすいのですが、とても危険な状態です。
状況的には不意に割れているようなので、ケース2のガラスの傷が要因で割れた可能性が高いです。
電車の窓が突然割れる理由③:製造時の異物混入による自然破損
製造過程で混入した微小な不純物により不意に破損する可能性もあります。
国内メーカーでは不純物が原因による破損を減らすため、ヒートソーク処理を行っています。
その可能性は数万分の1以下とかなり低くなっていますが、可能性としては0ではありません。
メーカーによっては厚み6mm以上の強化ガラスのみヒートソーク処理を行っています。
しかし、不純物の入る確率を体積当たりで考えると、5㎜以下の場合でも可能性としてはかなり低いです。
強化ガラスが突然割れてしまう場合、想定される原因は以上です。
強化ガラスが割れてしまう原因まとめ
ケース1であれば原因を究明することはできそうです。
しかし、ケース2かケース3のどちらが原因なのかを特定するのは、各メーカーでも難しいでしょう。
単板で一番強く、安全性が高いのは強化ガラス
単板のガラスの種類で一番強いガラスは強化ガラスです。
強化ガラスは万が一割れた時に粉々になるので、破片で大けがをする可能性は低いです。
もちろん怪我をする可能性はありますが、普通ガラスのように鋭利な大きな破片ではありません。
大怪我をするリスクが低いという点で、強化ガラスは安全なガラスです。
よって、電車の窓のガラスとしては適したガラスと言えます。
より安全に使用するのであれば、強化ガラスの合わせガラスにするか、落下しないための飛散防止フィルムを貼る等の措置が必要かもしれません。
当社では強化ガラスについてさまざまな実験を行いました
弊社では、強化ガラスの強度やその特徴を検証するため、さまざまな実験を行っています。
動画でその模様をご覧ください。
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