強化ガラスと耐熱ガラスの耐熱温度の違いは?ガスバーナーでガラスが割れるまで強度を比較
こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社ではさまざまなガラス・ミラーを取り扱っています。
この記事では、耐熱ガラスの強度比較と、耐熱強度を調べた結果を解説します。
動画でも実験し、詳しく解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
耐熱ガラス強度実験の内容
今回は耐熱ガラスの強度比較として、下記のガラスを使用します。
- フロートガラス
- 強化フロートガラス
- テンパックスフロート
- ファイアライト
これらの種類のガラスの耐熱強度がどの程度あるのかを実験しながら比較・検証します。
耐熱については、ガラス表面をガスバーナーで炙ることでどの程度持ち堪えるのかを見てみます。
耐熱について
耐熱には、『耐熱温度』と『耐熱衝撃温度』があります。
それぞれ、下記のような意味を持っています。
- 耐熱温度
- 耐熱衝撃温度
:何度まで耐えられるかという意味
:何度の温度変化に耐えられるかという意味
ガラスの耐熱検証実験スタート!
フロートガラスの耐熱実験
フロートガラスの熱衝撃強度は、約60度となります。
ガスバーナーの温度は1400度ほどなので一瞬で割れず、持ち堪えました。
テンパックスフロートの耐熱実験
耐熱ガラスのテンパックスフロートの耐熱特性は最高温度500度です。
常温使用では450度となり、耐熱衝撃温度は150~160度となります。
ガスバーナーでは、51秒持ち堪えました。
フロートガラスと比べると熱衝撃に対する強度は強いですが、思っていた以上に早く割れました。
ファイアライトの耐熱実験
耐熱ガラスのファイアライトの耐熱特性は最高温度800度です。
常温使用750度となり、耐熱衝撃温度は800度となります。
ガスバーナーで熱しても割れず、水をかけても割れませんでした。
ファイアライトはデータ通り他と比べても熱衝撃に対する強度は高いです。
強化ガラスの耐熱実験
強化ガラスの耐熱温度は150度~200度です。
耐熱衝撃温度は180度となります。
ガスバーナーで熱しても割れず、水をかけることで割れが発生しました。
強化ガラスは耐熱ガラスと比べ、耐熱温度は低いものの、耐熱衝撃温度はテンパックスフロートよりも強いです。
強化ガラスの不思議な現象について
強化ガラスは、300度以上の高温にさらされると、強化処理によりガラスに加えた強化応力が徐々に低下するという特徴があります。
なお、時間差で突然爆発する可能性がありますので注意が必要です。
各種ガラスの特性と耐熱性の結果まとめ
フロートガラス:火を当て続けて33秒で割れてしまう
フロートガラスはバーナーの火を当てて33秒で割れてしまいました。
テンパックスフロート:火を当て続けて51秒で割れる
テンパックスフロートは、バーナーの火を当てて51秒で割れてしまいました。
ファイアライト:火を当て続けても割れない
ファイアライトは、バーナーの火を当て続けても割れませんでした。
強化ガラス:1分48秒火を当て続けても割れない
強化ガラスは、1分48秒間火を当て続けても割れませんでした。
熱衝撃強度ではファイアライトが圧倒的に強いことがわかりました。
また、テンパックスフロートよりも強化フロートガラスの方が熱衝撃強度は強いという結果になりました。
それぞれのガラスの適した使用場所は?
強化ガラスに適しているのはある程度の耐熱性が求められる場所
- 焼き場とカウンターの間仕切りに使用するガラス等
- ある程度の耐熱性と強度が求められるような場所
上記のような用途の場合は強化ガラスが適しています。
耐熱ガラスに適しているのは急激な温度変化があるような場所
高温な場所で使用する場合や直接火が当たるような場合は、テンパックスフロートかファイアライトがおすすめです。
熱衝撃による急激な温度変化があるような場合は、ファイアライトがより安全です。
ガラスの耐熱検証実験動画を詳しく見る!
ガラスの耐熱実験については、動画でも詳しく解説しています。
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及び国内強化加工メーカーによるJIS R3206強化ガラス規格適合品を取り扱っております。
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