合わせガラスの価格やメリットとデメリットは?自社で合わせガラスに加工するおすすめポイント
こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社では、さまざまなガラスやミラーを取り扱っています。
弊社では、合わせガラス製造装置を導入しています。
これにより、短納期かつ比較的安い価格で合わせガラスの提供が可能です。
本記事では、合わせガラスとはどんなものか、メリットやデメリットを解説します。
動画でも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
もくじ
合わせガラスとはどんなガラス?
合わせガラスとは、2枚のガラスを樹脂で合わせて加工するガラスを指します。
このとき、合わせるガラスと樹脂の種類によってある程度性質が変わります。
弊社で製造した合わせガラスのメリットについて解説します。
合わせガラスは大きなサイズでもたわまず1枚で使用できる
薄いガラスは大きなサイズになると強度が足りず、たわんで割れてしまいます。
ガラスを大きいサイズで使う場合、格子を前提にガラスを分割して納める方法を取ります。
色や柄の入ったデザインガラスの厚みは、ほとんどが3~4mmです。
大きいサイズで使う場合は、やはり格子に分割して納める方法が取られます。
型板ならではの風合いを一枚の板で大きく見せたい方も多いです。
しかし、強度確保のために格子状に分割せざるを得ない時は、合わせガラスにすれば解決できます。
2枚のガラスを樹脂で接着するため、強度が増します。
大きなサイズでも格子が必要なくなり、分割せず一枚板として使用できます。
合わせガラスは万が一割れても飛散せず安全
合わせガラスの最大のメリットは、万が一割れても安全という点です。
2枚のガラスの間に樹脂の中間膜があるため、大きな破片が飛び散りません。
- 階段の手すり下のガラス
- 吹き抜けの腰壁
- 天窓 など
ガラスが割れ、その破片でケガをする可能性がある場所には、合わせガラスが採用されます。
デザインガラスは、1枚では薄く割れやすいため安全性に難がありました。
しかし、合わせガラスにすることでさまざまな用途で使用できます。
自社製造だから合わせガラスでも納期が早い
以前はガラスの合わせ加工を外注に依頼していたため、2~3週間の納期がかかっていました。
設備の導入や内製化により、納期が大幅に短縮できました。
受注から製造、発送まで最短3日で対応可能です。
引渡しまでに時間がないなど、タイトな納期にも間に合わせることができます。
また、ご依頼いただければガラスの取り付けやコーキング等の施工対応も可能です。
合わせガラスの製造から発送・施工まで、関連作業を一貫対応できるようになりました。
合わせガラスについて、お困りの際はぜひご相談ください。
自社製造だから合わせガラスの価格が安い
合わせガラスを自社製造メリットのひとつに、コストダウンできる点があります。
これまで外注していた場合と比較すると、30%程度コストを削減できました。
安価に合わせガラスが提供でき、さまざまな用途に採用していただきやすくなりました。
合わせガラスにデメリットはある?
ここまで、ガラスの合わせ加工のメリットを紹介してきました。
2枚のガラスと樹脂の中間膜を使用しているからこその、合わせガラスのデメリットを紹介します。
合わせガラスは重くなってしまう
合わせ加工は2枚のガラスを使用するため、ガラスの総重量は大きくなります。
扉やドアなどに使用する場合は、重量があっても耐えられる構造にする必要があります。
合わせガラスは厚みがある
合わせガラスの厚みは一枚板と比べて分厚くなります。
デザインガラス+中間膜+別のガラスという構造です。
そのため、ガラス全体の厚みは最低でも8~10mm以上です。
合わせガラスを納めるためには、厚みを考慮した溝幅が必要です。
合わせガラスは普通透明ガラスより高い
メリットの項目で「価格が安い」と紹介しました。
これは外注先に合わせ加工を依頼した場合と比較してということです。
合わせガラス自体は、ガラス一枚よりも価格が上がります。
デザインガラス1枚とくらべると倍以上のコストがかかります。
(デザインガラス代と中間膜代、そしてもう一枚のガラス代と合わせ加工のための加工代など)
重量や厚みと同じく、合わせたガラスの分だけコストも大きくなります。
合わせガラスの加工の仕様とは?合わせガラスの製造方法を解説
ここからは、弊社が製造する合わせガラスの仕様について紹介します。
合わせガラスの種類について
通常の合わせ加工は、計2枚のガラスで樹脂製の中間膜を挟み、加熱・圧着します。
デザインガラスを合わせ加工する際のもう一枚のガラスは、普通透明ガラスの3mmもしくは4mmがおすすめです。
合わせ加工をした時点で強度は増します。
もう一枚のガラスを強化ガラスにしたり、ガラスの厚みを増したりすれば、より強度を持たせられます。
弊社で取り扱うガラスは300種類以上あります。
フロストガラスやデザインガラスのほか、お好みの組み合わせで合わせ加工できます。
デザインガラスとデザインガラスだけでなく、鏡を合わせ加工するなど、自由に組み合わせできます。
合わせガラスの中間膜について
弊社製造の合わせガラスは、中間膜としてEVA膜(エチレン酢酸ビニル)を使用します。
EVA膜は透過性が高く、紫外線をほぼカットします。
PVB膜(ポリビニルブチラール)と比べると、耐湿性が高く、外部の窓等にも使用できます。
デザインガラスの合わせ加工では、中間膜の厚みは60ミル(約1.52mm)が基本です。
また、合わせるガラスの種類によって、樹脂の厚みを変える必要があります。
90ミル(約2.28mm)~120ミル(約3.04mm)になることもあります。
またEVA膜は和紙などの異素材を挟み込むことも得意とします。
試作品のように、異素材を挟み込んだ合わせガラスも製造する予定です。
合わせガラスの小口について
合わせガラス加工は、中間膜を挟んだ状態で加熱・圧着します。
そのため、加工後は中間膜がはみ出ます。
弊社ではその後、専用の工具を使用して中間膜をキレイにそぎ落とします。
しかし、表面に凸凹があるデザインガラスの場合は工具がひっかかってしまいます。
そのため完全には処理することができない場合があります。
樹脂が少し付着した状態になる場合がありますので、予めご了承ください。
中間膜は、枠に収めて見えなくなる場合が多いです。
ただし、断面が見える状態での使用を想定されている場合はご注意ください。
合わせガラスのサイズとクリアランスについて
合わせガラスの最大サイズは、合わせるデザインガラスの元板サイズ(仕入れ時の最大サイズ)です。
合わせ加工の際、ガラスを樹脂と圧着するため、加熱した状態で真空状態にする工程が入ります。
ガラスと樹脂とガラスが押さえつけられ、そのときに1mm程度のズレが生じる場合があります。
1mmのずれが生じた場合、合わせ加工後のガラスは2mm程度大きくなります。
そのため、ガラス納める際の隙間は、通常よりも3mm程度大きめに取ってください。
合わせガラスを納める際の表裏について
ガラスの表裏は、デザインガラスを合わせ加工する際の大きなポイントです。
デザインガラスは模様のある凹凸面と、平坦な質感のフラット面とがあります。
合わせ加工の真空圧着の際、盛り上がった部分があると割れの原因になります。
デザインガラスを合わせ加工するときは凹凸面を外側にし、フラット面同士が向かい合うようにして加工します。
そのため、完成した合わせガラスは片方がフラット面、片方が凹凸面になります。
ドアにはめ込む際は、外側をフラット面にすると、汚れてもお手入れしやすいです。
模様を綺麗に見せたい場合は、見せたい側を凹凸面にするのがおすすめです。
強度はどちら向きでも問題ないので、お好みでお選びください。
合わせガラスに耐熱性はある?合わせガラスに関するよくある質問
ここからは、合わせガラスに関するよくある質問に回答します。
合わせガラスに耐熱性はあるのか
ガラスには、ある程度の耐熱性があります。
しかし、合わせガラスに挟む樹脂には、耐熱性がありません。
よって、合わせガラスは火の近くでの使用は適していません。
なお、トップライト(天窓)のように太陽光による熱程度なら耐えられます。
火の近くで合わせガラスが使用可能かは、今後検証してご紹介します。
合わせガラスやデザインガラスを一枚で大きく使いたい場合はご検討ください!
合わせガラスについて、ご希望の方には無料サンプルのレンタルサービスも実施予定です。
A4ノート大のサイズで、合わせガラスを実際にご覧いただけます。
質感だけでなく、どの程度の重量なのか、どの程度樹脂が残った状態になるか、ご確認ください。
合わせガラスについて気になった点があれば、お気軽にお問い合わせ下さい。