2024年3月22日 ガラスについて

コーキングをキレイに仕上げるコツをガラス屋が解説します

【ガラス屋が解説】コーキングをキレイに仕上げるコツ

通常、ガラスや鏡は金物や木枠にはめて使用し、コーキングで仕上げて固定することが多めです。

一般の方にとってはこのコーキング作業が難関だと思いますので、今回は実際にコーキング作業での失敗例を交えながら「綺麗に仕上げるコツ」について簡単に説明しようと思います。


▲ ぜひ上の動画もご覧ください ▲

コーキングの手順とコツについて

まずはコーキングの手順について説明します。

1. マスキングテープを貼る

コーキングのコツ(1)マスキングテープを貼る

2. シリコンを充填する

コーキングのコツ(2)シリコンを充填する

3. シリコンヘラで仕上げる

コーキングのコツ(3)シリコンヘラで仕上げる

4. マスキングテープをめくる

コーキングのコツ(4)マスキングテープをめくる

という流れとなります。

このコーキング作業の中できれいに仕上げるための最も重要なコツは、

マスキングテープをシリコンヘラの形状に合わせて貼る」ことです。

マスキングテープの端部分で均すとキレイに仕上がる
上の画像のように、「マスキングテープの端部分でシリコンヘラで均す」とキレイに仕上がりますよ。

さらに詳しく説明していきます。

ガラス屋がコーキングするときの手順

1. ガラス側にテープを貼る

マスキングテープを枠の端から2,3mmの部分に貼るガラス屋がコーキングする際は枠の端から2、3ミリの部分にマスキングテープを貼ります。

2. 枠側のテープを貼る

枠側は1ミリ程度見える位置に貼る枠側は1ミリ程度枠が見える位置にマスキングテープを貼ります

3. テープとヘラの位置を確認

テープとヘラの位置を確認テープとヘラの位置が合っているか確認します

4. シリコンを充填する

シリコンを充填するシリコンを充填します

5. シリコンヘラで均す

シリコンヘラで均すシリコンヘラで均します

6. マスキングテープをはがす

マスキングテープをはがすマスキングテープをはがします

以上がガラス屋がコーキングをする際の手順です。

マスキングテープの位置」や「テープとヘラの位置が合っている」ことが重要です!

【悪い例を解説】マスキングテープの位置

続いて、マスキングテープの位置が悪いとどうなるのかを解説します。

テープが離れすぎている場合

マスキングテープの位置が離れすぎている場合はシリコンが残る画像1
テープの位置が通常よりも離れすぎている場合を再現してみました。

マスキングテープの位置が離れすぎている場合はシリコンが残る画像2
テープの位置が離れすぎている場合にシリコンを充填して均し、テープを剥がしてみました。

マスキングテープの位置が離れすぎている場合はシリコンが残る画像3
するとテープが離れてしまっている部分にシリコンが残ってしまいました

マスキングテープの位置が離れすぎている場合はシリコンが残る画像4
このようにテープの位置が離れすぎていると「シリコンが必要ではない部分にも残ってしまう」ということがわかりました。

テープが近すぎたり、枠の中に入り込んでいる場合

マスキングテープの位置が近すぎる場合の失敗例1
テープの位置が近すぎる場合や、枠の中にテープが入り込んでしまった場合を再現してみました。

マスキングテープの位置が近すぎる場合の失敗例2
テープが近すぎる場合に、シリコンを充填して均してみました。

通常よりもテープの上にシリコンが残ってしまいましたね。

マスキングテープの位置が近すぎる場合の失敗例3
テープを剥がしてみると、テープにシリコンがくっついてきてしまうため「しっかりとした直線」になりませんでした。

上の画像のようにシリコンが直線に仕上がらず、波々とした形状になっています。

マスキングテープの位置が近すぎる場合の失敗例4
テープが近すぎたりすると、テープの上にたくさんシリコンが残ってしまいます。

そのため「テープを剥がすときにシリコンがめくれ上がってしまう」ことがわかりました。

コーキングが失敗する原因は、マスキングテープとヘラの位置が合っていないとわかる
やはりコーキングが失敗する原因は、
マスキングテープの位置が悪く、ヘラと位置が合っていない
ことですね!

【成功例を解説】マスキングテープの位置

マスキングテープはどの部分に貼ればいいのかを解説します。

コーキングの成功例(ヘラには様々な種類がある)
ヘラにはさまざまな形状があります。

コーキングの成功例(ヘラは2点が当たる)
どのようなシリコンヘラでも枠やガラスの「どこか2点に当たる」ので、その位置にテープを貼ると成功しやすいです!

コーキングの成功例(ヘラの位置の目安を測りテープを貼る)
まずコーキングを行う部分に、シリコンヘラを当ててみます。

どのあたりにヘラが当たるのか確認しましょう。

コーキングの成功例(テープを貼ったあとに再度ヘラを当てると失敗しづい)
ヘラが当たる位置にテープの端がくるように、マスキングテープを貼ります。

その後ヘラをもう一度当ててみると、位置が合っているのかがわかりやすいですよ。

位置が合っていない場合は、テープを貼り直してみましょう。

ヘラの当たる位置を詳しく解説

ヘラの当たる位置がどのようにしてわかるのかわかるづらいと思うので、解説します。
ヘラの当たる位置について(ヘラが当たった部分はテープが濃くなる)
マスキングテープを貼った状態でシリコンヘラを当ててスライドしてみると、テープの位置が濃くなる部分があります。

その部分がヘラの当たった位置です。

ヘラの当たる位置がテープの端部分にあると、コーキングがうまく仕上がります。

ヘラの当たる位置について(画像の状態だとヘラが端に当たらないので上に移動する)
画像のピンクの線が濃くなっているので、この部分にヘラが当たっていました。

この部分だとテープの端ではないので、もう少し上に貼り直してみます。

ヘラの当たる位置について(テープを貼り直すと端に当たるようになりました)
貼り直したあとにシリコンヘラを当ててみると、端の部分に当たるようになりました。

このようにシリコンを充填する前に、「テープとヘラの位置が合っているのか」を確認するのがオススメです。

【成功例を解説】市販のヘラでテープの端を均した場合

市販のヘラでテープの端を均した成功例(シリコンを充填)
今回は少し太めのシリコンヘラを使用します。

ヘラがマスキングテープの端に当たる状態にし、シリコンをたっぷり充填しました。

市販のヘラでテープの端を均した成功例(端の部分を均す)
少し太めのシリコンヘラを使用しましたが、問題なくテープの端に当たっていますね。

市販のヘラでテープの端を均した成功例(端で均しています)
しっかりテープの端で均せていることがわかります。

市販のヘラでテープの端を均した成功例(テープを剥がすときれいに仕上がりました)

市販のヘラでテープの端を均した成功例(仕上がりがいい)
マスキングテープを剥がしてみると、とてもキレイに仕上がりました。

どのような形のヘラでも、マスキングテープとヘラの位置をしっかり合わせれば成功することがわかりました。

シリコンヘラの形状について

ヘラの形状について(ガラス屋はヘラを好みの形状に加工する)
ガラス屋は、ヘラを買ってから削って使用します。

ヘラの形状について(丸みを帯びていると角度が変わっても仕上がる)
丸みを帯びているヘラだと、多少角度が変わっても当たる位置がわからないのでキレイに仕上がります。

ヘラの形状について(枠やガラスに当たる点について)
このように丸みを帯びた形だとヘラの角度が変わっても、当たる2点の位置はさほど変わりません。

角ばったシリコンヘラだとヘラの角度が変わると、当たる2点の位置がかなりずれてしまいます。

しっかり当たる点をキープできる状態なら角ばったヘラでも問題ありませんが、丸みを帯びたシリコンヘラの方が使い勝手が良いと思われる方が多いかもしれませんね。

シリコンヘラで均す際の音や摩擦について

テープの上で均した場合は、ザラザラとした感触がある
マスキングテープの上でシリコンヘラを動かしていると、ザラザラとした感触がありしっかりと摩擦感があります。

テープの内側だとあまり摩擦を感じずスムーズ
マスキングテープの上ではなく内側で動かしていると、摩擦感がなくスーっと動かすことができます。

ヘラを均す際は、軽い位置から重くなる瞬間の位置がいい
テープの端のヘラを当てたい場合は、ヘラがスーッと動く軽い位置から、ザラザラ感を感じる重い位置の境目を目安にしてください。

画像ではわかりづらいと思いますので、ぜひ動画で音の違いを比べてみてください。

コーキングのポイントまとめ

コーキングのコツは、ヘラの形状に合わせてテープを貼り、ヘラの角度を意識することが大切
コーキングをキレイに仕上げるためのコツは、

・シリコンヘラの形状に合わせてテープを貼る
・シリコンヘラの角度を意識しながら使う

ということが大切だとわかりました。

シリコンを充填するまでは修正がしやすいので、マスキングテープの位置をしっかり調整するのがオススメです。

特にオイルガードを取り付ける際にコーキング作業が必要となりますので、ぜひ参考にしてくださいね。

対面カウンターに設置するL型コ型の『強化ガラス製のオイルガード』をオーダーする方法
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