2025年10月3日 ミラーについて

鏡の柱や壁の出隅の仕上げ方 基本の4パターンを解説

鏡の柱や壁のイメージ写真

鏡を建物の柱の全面に取り付ける際や、L型になっている壁の全面に取り付ける際に、柱や壁の角の部分…いわゆる
出隅をどのように仕上げるのかを解説
いたします。

仕上げの基本的な方法4パターンの概要と、それぞれのガラス寸法の出し方なども説明しています。
お悩みの方は是非参考にしていただければと思います。

YouTube動画でも解説!こちらからご覧いただけます。

鏡の柱や壁の出隅を仕上げる基本の4パターンとは

出隅のミラーの仕上げ方基本の4パターン

基本となるのが次の4つのパターンです。

・カチマケでの取り付け
・トメ加工で合わせる
・コーナーエッジの取り付け
・ミラーエッジの取り付け

金具を使わない場合はカチマケかトメ合わせ、金具を使う場合はコーナーエッジまたはミラーエッジと大まかに分けることもできます。

それぞれの仕上げ方法とミラー寸法の出し方について、詳しく解説いたします。

カチマケでの取り付け

カチマケでどちらがカチかマケかイメージ写真

カチマケとは、出隅に貼り付けるミラーのどちらか一方を伸ばして反対側を短くすることで仕上げる方法です。
一般的に伸ばす方を「カチ」、短くする方を「マケ」と言います。
小口が見えない方が綺麗に感じるため、通常は正面側を勝たせて施工します。

カチマケでの仕上げは金物を使わず、ミラーへの特殊な加工も特にないため、最もシンプルで安価な方法になります。
コストを抑えたい方に最適の仕上げ方法です。

カチマケで取り付ける際のミラー寸法

カチマケでカチの方のミラー寸法

寸法の出し方も、一方を伸ばして一方を短くすることを意識することが重要です。
貼り付けるミラーが5mm、ミラーマットの厚みが3mmとすると、厚みは合計8mmあるため、柱の下地から鏡の前面まで8mmプラスされる形になります。
そのためカチとなる方のミラー寸法は柱寸法より8mmプラスして算出します。

両側がカチの場合のミラー寸法

両サイドを勝たせる場合は、両サイドとも8mm長くする必要があるため柱寸法より16mm長くします。

マケとなる方は、カチ側のミラーに当たらないよう隙間(クリアランス)を取りましょう。
柱寸法にミラーマットの厚み3mm分を足した数値がマケ側の最大寸法となり、そこから数ミリ小さくして隙間を確保します。

カチマケで取り付ける際の注意点

ミラーの寸法公差などにより、仕上げに凹凸ができてしまうときもあります。
その場合はミラーマットの厚みを変えることで調整していきます。

また、鏡と鏡の隙間をコーキングすることもありますが、コーキングするかどうかは現場により異なりますので確認が必要です。

トメ加工で合わせる

トメ加工の45度カット

トメ加工は、傾斜加工とも呼ばれ、鏡の小口を45度にカットする加工です。
小口にこのトメ加工を施したミラー同士を合わせて角を仕上げるのがトメ加工で合わせる方法です。

トメ加工で合わせた鏡の柱イメージ

カチマケでの仕上げだとどちらか一方が長くどちらか一方が短くなるため、マケ側の小口が見えてしまいます。
止め加工で合わせることで、どの方向から見ても小口が見えず、美しい仕上がりとなります。
見た目の綺麗さにこだわりたい方におすすめの仕上げ方法です。

トメ加工で合わせる際のミラー寸法

止め加工で合わせる場合のミラー寸法

トメ加工で合わせるときのミラー寸法の出し方は、ミラーとミラーマットの厚みを考慮して計算します。
ミラーの厚みが5mm、ミラーマットの厚みが3mmとすると、柱の下地から鏡の前面まで8mmプラスされる形になるため柱の寸法より8mmプラスした数値がミラー寸法となります。

カチマケの勝たせる方の寸法出しと同様ですが、カチマケと違うのは丁度角で合わせることを想定している点です。
トメ加工で合わせる場合のミラー寸法は両側ともに柱寸法に8mmプラスすることを忘れないようにしましょう。

トメ加工で合わせる際の注意点

トメ加工をしたミラーは裏の銀引き(鏡の部分)もカットするため部分的に鏡の機能を喪失します。
そのため光が透過するようになり見る角度によって出隅の部分が見えてしまう点には注意を払う必要があります。

周囲がクロスや塗装の仕上がりであればそのままにしておいても良いです。
気になる場合には出隅に黒いテープを貼って影のように見せることで下地をそのまま見せないようにする方法で対処します。

また、ミラーの寸法公差などにより、合せたときに隙間が広くなったりミラー同士が当たってしまう場合があります。
ミラーマットの厚みを変えて厚みを足し引きすることで調整していきます。

コーナーエッジの取り付け

コーナーエッジの取り付け事例

コーナーエッジと呼ばれる10mm角前後の金物を出隅に取り付けして合わせる方法で、最も安全な取り付け方です。

コーナーエッジ金具が前に飛び出して先に当たるイメージ

取り付け後出隅部分のコーナーエッジ寸法は10mm前後です。
通常貼り付ける鏡の厚み5mmミラーマットの厚み3mmと合計すると出隅から鏡の前面までが8mmとなるため、ガラス面よりもコーナーエッジの方が前に飛び出します。
コーナーエッジが前に出ることで何かがぶつかった際も先に金具へ当たりやすくなるため、ガラスミラーの破損を防ぐことができます。

柱や壁の出隅は人や物がぶつかりやすく、ミラー破損の可能性が高くなるため、可能な限り破損を防ぎ安全を重視したい場合に最適な方法です。

コーナーエッジで取り付ける際のミラー寸法

コーナーエッジのクリアランスの取り方

基本的には壁寸法からクリアランスを少し取る形でミラー寸法を算出します。

コーナーエッジで取り付ける際の注意点

金具の厚み分だけ飛び出させる

コーナーエッジを取り付ける際は、角部分をぴったり合わせるのではなく金物厚み分だけ少し飛び出るように取り付けます。
こうすることで、正面側と側面側の両側均等に金具が飛び出すようになります。

ミラーエッジの取り付け

ミラーエッジの取り付け事例

ミラーエッジをコーナーに取り付けして角を合わせる方法です。
このミラーエッジはロイヤル社のL型金物のことで、出隅のない普通の壁に鏡を貼り付ける際にも使用される金物です。

ミラーエッジで取り付けた時の見え幅違い

金物の形状により見る角度によって金物の見える幅が違います。

周囲にミラーエッジを取り付ける際にも出隅処理可能

ミラーの周囲にミラーエッジを取り付ける場合も、出隅の部分はこの方法で取り付けできます。

コーナーエッジと同様に、可能な限り破損を防ぎ安全を重視したい場合におすすめの方法です。

ミラーエッジで取り付ける際のミラー寸法

ミラーエッジで取り付ける際の正面側寸法イメージ

金物の断面がL型になっているため、金物を取り付ける向きによってミラー寸法も変わります。
見付け3mmの方を正面側として取り付けるのが一般的です。
この場合の正面側ミラー寸法は壁から飛び出させた金物の厚み部分(画像の場合は10.5mm)から見付け寸法3mmを差し引いて、ソコから隙間をとるようにして算出します。

ミラーエッジで取り付ける際の側面側寸法イメージ

側面側のミラー寸法は壁寸法から少し隙間を取る形で大丈夫です。

ミラーエッジで取り付ける際の注意点

ミラーエッジの寸法について

側面側の小口保護のため金具を10.5mm程度飛び出させて取り付けましょう。

一番おすすめの仕上げ方法は?

出隅のミラーの仕上げ別のメリットデメリット

何を重視するかによってお勧めの方法が変わります。

・コストの安さを重視する場合はカチマケ
・見た目の美しさが求められる場合はトメ加工
・安全に使いたい場合はコーナーエッジまたはミラーエッジ

出隅は人やものがぶつかりやすいので、コーナーエッジやミラーエッジをお勧めする場合が割合的には多いです。

鏡の柱や壁の出隅の仕上げにお迷いの場合はお気軽にご相談ください

どの方法が最適か、お悩みになる場合も多いと思います。
そんなときはコダマガラスにお気軽にお問い合せください。
お客様に最適な方法をご提案いたします。

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