2016年11月10日 ガラスについて

フロストガラスとは?すりガラスや型板ガラスとの違いや特徴を解説


 
こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社ではさまざまなガラス・ミラーを取り扱っています。
 
すりガラスとはどんなガラス?」
フロストガラス型板ガラスと何が違うの?」
くもりガラスってどういう特徴があるの?」
 
すりガラスとフロストガラス、さらに型板ガラスは、それぞれ別の特徴を持つ曇り(くもり)ガラスです。
細かな特徴がわかりづらく、知らないまま判断するのは難しいですよね。
どんな違いがあるのかよくわからず、購入を悩んでいる方も少なくありません。
 
この記事では、よく似た3種類のガラスについて、見分け方や違いを比較・検証して解説します。
詳しく紹介している動画もありますので、ぜひオーダー・購入の参考にしてください。
 

この記事がおすすめな人
  • すりガラスの違いを知りたい人
  • すりガラスの選び方で悩んでいる人
  • ガラスの見え方や質感、透け感について動画でじっくり見たい人

 
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もくじ

すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの違いは表面の質感や厚み

 
曇りガラス(くもりガラス)とは、こうした不透明なガラスの総称です。
外部からの視線を遮りながらも、光を拡散しながら採り入れられる特徴があります。
 
それぞれ見た目はとてもよく似ていますが、作り方や質感が異なります。
使用用途や取り入れる場所に応じて、それぞれの特徴を確認しながらガラスを選びましょう。

 

すりガラスの表面はザラザラ!厚みの種類が豊富にある昭和レトロなガラス

すりガラスの表面はザラザラ!厚みの種類が豊富にある昭和レトロなガラス

すりガラスとは、一般的なガラスの表面に砂などを吹き付け、不透明に加工したものです。
これはサンドブラスト加工と呼ばれる加工方法です。
細かい凹凸がつき、加工した面はザラザラとします。
 
このザラザラにより高い目隠し効果がありながらも、通る光を拡散する効果があります。
薄い乳白色をしており、やわらかな採光ができるガラスです。
 
すりガラスの特徴は、水にぬれると透けてしまう点です。
これは、ガラスの表面に水の膜ができ、細かな凹凸を覆ってしまうためです。
 
またこの凹凸のために汚れが落ちにくい特徴があります。
お手入れやメンテナンスを考えて取り入れたいガラスです。
 
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すりガラスの厚みの種類:
2mm,3mm,4mm,5mm,6mm
8mm,10mm,12mm,15mm,19mm
※コダマガラスでは、厚み2mm,3mm,4mm,5mmの在庫があります。

すりガラスの主な使用用途:
明かり窓、間接照明のカバー、障子ガラス、家具の扉ガラス、トレース台の天板 など
 

フロストガラスの表面はサラサラ!厚みのレパートリーも多く使いやすいガラス

フロストガラスの表面はサラサラ!厚みのレパートリーも多く使いやすいガラス

フロストガラスとは、すりガラスの加工面を処理し、なめらかにしたガラスです。
タペストリーガラスとも呼ばれています。
すりガラスの加工面はザラザラですが、フロストガラスの加工面はサラサラしています。
 
元のすりガラスの半透明感や、光をやわらかく採り入れる特徴を残しています。
さらに表面のフッ酸加工により、水に濡れても透けず、汚れがつきにくくなっています。
他の曇りガラスと比較してコストは高めですが、デザイン家具にも利用されています。
 

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フロストガラスの厚みの種類:
3mm,4mm,5mm,6mm,8mm
10mm,12mm,15mm,19mm
※コダマガラスでは、厚み3mm,4mm,5mm,6mm,8mm,10mmの在庫があります。

フロストガラスの主な使用用途:
パーテーション、テーブルトップガラス、ディスプレーの天板、建具や窓ガラスなど
 

型板ガラスの表面はちょっとデコボコ!透明度が高く厚みの種類は少なめ

型板ガラスの表面はちょっとデコボコ!透明度が高く厚みの種類は少なめ

型板(かたいた)ガラスとは、ロール状の加工機で表面にデコボコをつけたものです。
デザインガラスとも呼ばれ、凸凹だけでなく、型模様をつけることもできます。
このページでは、型板ガラス:霞(かすみ)をご紹介しています。
 
視線を遮りながら光を通しますが、乳白色よりは透明に近い風合いです。
デザインによりますが凸凹が大きく、汚れも比較的落ちやすくなっています。
 
昭和後期から取り入れられ、さまざまな用途で使用されています。
海外から輸入されているデザイン型板ガラスも多くあります。
 
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型板ガラスの厚みの種類:
4mm,6mm

型板ガラスの主な使用用途:
窓ガラス・玄関ドア・間仕切りドア・浴室・洗面所・家具・建具など

 

すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの特徴!見え方や光の透過、汚れ落ちを比較してみた

それぞれのガラスには以下のような特徴があります。

曇りガラスの特徴
  • すりガラス:ザラザラが均一、表面もザラザラ
  • フロストガラス:ザラザラが均一、表面はサラサラ
  • 型板ガラス(霞):ミカンの皮のような凹凸がある

 

不透明な曇りガラスは、対象物との距離によって透け感や見え方が変わります。
近づければシルエットは見えやすくなり、離せば見えにくくなります。
これはどの曇りガラスでも同じです。
 
しかし、ガラスの種類・状態によって透け感は大きく異なります。
それぞれのガラスの特徴やその違いについて解説します。
 

すりガラスが一番ぼやけて見えにくい!ガラスとの距離で見えにくさが変わる

すりガラスが一番ぼやけて見えにくい!ガラスとの距離で見えにくさが変わる

すりガラスは透明度の低いガラスです。
手を伸ばして離すだけで、シルエットがぼやけていることがわかります。
色もぼんやりと透けているだけなので、視界をさえぎるには十分と言えます。
 
フロストガラスもすりガラスと同じく、シルエットはほとんどわかりません。

フロストガラスもすりガラスと同じく、シルエットはほとんどわかりません。
色も薄ぼんやりとわかる程度です。
フロストガラスも目隠し効果が高いと言えるでしょう。
 
型板ガラス:霞は、シルエットや色がしっかりと確認できます。

型板ガラス:霞は、シルエットや色がしっかりと確認できます。
3枚の中ではいちばん透明度が高いと言えます。
表面の凸凹で光が屈折し、対象物がぼやけて透かされています。
完全な目隠し効果はありませんが、採光したい箇所に活用できます。
 

ガラスの面によって見えにくさが変わる!ツル面とザラ面を密着させてみよう

それぞれのくもりガラスを密着させた時の見え方

ガラスを対象物と密着させた時は、面によって見え方が異なります。
ガラスにも表裏があり、加工面はザラつき、裏面はツルツルしています。
 
対象物とツルツル面(透明の面)を密着させると見えにくくなります。
一方、ザラザラ面(凸凹の加工がある面)を密着させると見えやすくなります。
 
ツルっとした加工がされていない面を密着させた時は、以下のようになりました。

  • すりガラス:かなりぼやけて見える
  • フロストガラス:うっすら読めるくらいに見える
  • 型板ガラス:モザイク状になってほとんど読めない

 
ザラザラとした加工がされている面を密着させた時は、以下のようになりました。

  • すりガラス:ほんの少し曇っているがはっきりと見える
  • フロストガラス:ほとんど透明ではっきりと見える
  • 型板ガラス:ザラザラとした質感だが見える

 

ガラスに液体をかけると見え方が変わる!すりガラスは透明になってしまう

それぞれの曇りガラスを液体で濡らしたときの変化

それぞれのガラスの水をかけてみました。

三枚のうち、すりガラスだけは透明になってしまいます。
水によって、凸凹加工による光の屈折が弱まってしまうためです。
目隠し効果の高いすりガラスですが、水回りには向いていないと言えます。
 
一方で、表面をなめらかに処理したフロストガラスの見え方はほぼ変わりません。
凸凹加工が大きめの型板ガラスも、透明度はほとんど変わりませんでした。
 

ガラスを光に透かした時の見え方は光が均等に拡散されるかどうかで変わる

それぞれの曇りガラスを光に透かしたときの見え方

どのくもりガラスにも、光を透過・拡散させる効果があります。
 

すりガラスは細かな凹凸加工がされているので、均一に光を採り入れることができます。
フロストガラスも同様ですが、光の採り入れ方に違いがあるのがわかります。
型板ガラスは透明度が高いため、光の拡散力は弱いと言えるでしょう。
 
光を拡散するキメの細やかさは、表面のキメの細やかさと比例します。
すりガラスは光が均等に拡散されて優しい光となり、型板ガラスは透け感が大きくなります。
 

すりガラス・フロストガラス・型板ガラスのお手入れやメンテナンスの違い

曇りガラスは製造方法により、まったく違う特徴があります。
これにより、日々のお掃除やメンテナンスにも違いがあらわれます。
使いどころによってはお手入れが大変になるガラスもあるので、気をつけて選ぶようにしましょう。
 
ここでは油分(マヨネーズ)と油性マジックペンを使って、汚れの落ち具合を検証します。
 

油分をつけた時落ちやすいのは型板ガラス!落ちにくいのはすりガラス


 

  • 型板ガラス霞:比較的すぐにきれいになりました。
  • フロストガラス:少し時間をかけて掃除すれば、汚れを落とすことはできました。
  • すりガラス:どれだけ拭き取っても、完全にきれいにはなりませんでした。

 
3種類のなかで、すりガラスは最も油汚れが取れにくく、最後まできれいになりませんでした。
一方で、いちばん汚れが落ちやすかったのは型板ガラスでした。
フロストガラスは少し時間はかかるものの、油汚れを落とすことはできました。
 

油性マジックペンをつけた時も落ちやすいのは型板ガラス


 

  • 型板ガラス霞:汎用ガラスクリーナーで、ほとんど汚れを落とせました。
  • フロストガラス:汎用ガラスクリーナーでは汚れが残り、強力クリーナーなら汚れを落とせました。
  • すりガラス:どのクリーナーでも、汚れは落ちにくいままでした。

 
すりガラスの汚れはきれいになりませんでした。
すりガラスの細かい凹凸に汚れが入り込んでしまい、掃除用のクリーナーも詰まってしまいます。
手垢や指紋も残りやすいので、取り入れる場所には注意が必要です。
 
一方で、型板ガラス・フロストガラスは日々のメンテナンスでも十分お掃除できそうです。
ただし、ホコリや汚れをそのままにしていると焼き付いてしまいます。
窓拭きやお手入れといった、日々のメンテナンスは欠かさないようにしましょう。

 

すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの価格の違い!一番安いのは型板ガラス

3種類の曇りガラスの中で、いちばん安価なのは「型板ガラス」です。
一方で、加工工程の多いフロストガラスは、比較的高価なものが多いです。
 

すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの使用場所や用途の違い!

曇りガラスはコストをはじめ、光の採り入れ方や汚れのつきやすさなどの違いがあります。
 
適した場所に取り入れることで、より長く効果を発揮してくれるでしょう。
すりガラス・フロストガラス・型板ガラスのおすすめ使用ポイントを紹介します。
 

すりガラスは和室の障子などにおすすめ

すりガラスのおすすめ使用ポイント
和室の障子のガラス など

 
和室の障子のガラスは厚さ2mmのものが多く、すりガラスがよく使われます。
模様の描かれたすりガラスはレトロ感もあり、お部屋の雰囲気を一気に変えてくれます。
※なお、フロストガラスは厚さ3mm~です。

 

フロストガラスは間仕切りや目隠しスクリーンなどにおすすめ

フロストガラスのおすすめ使用ポイント
間仕切りや目隠しスクリーン など

 
店舗やオフィスのパーテーションには、汚れがつきにくいフロストガラスがおすすめです。
窓ガラスをはじめ、テーブルトップやガラス棚など、使い勝手の良さが大きなポイントです。

 

型板ガラスは水場や室内窓にもおすすめ

型板ガラス:霞のおすすめ使用ポイント
窓ガラス、浴室のドア、室内窓 など

 
型板ガラスはアルミサッシの窓ガラスをはじめ、室内建具に使われることも多いです。
比較的汚れが落としやすく、水に濡れても透けないので、水場でよく活用されます。
 
またどのガラスも間接照明のカバーとして使えます。
乳白フィルムを貼る方法をおすすめしています。
乳白フィルムについては、下記記事でも紹介しています。

参考:「すりガラス調フィルム」と「乳白フィルム」の違いとは?
 

まとめ:すりガラス・フロストガラス・型板ガラスの違いについて動画で解説しました!

3種類の曇りガラスについて、それぞれの特徴や違いを紹介しました。
それぞれのガラスの得意なこと、効果的な使用シーンを活かせるような選び方がおすすめです。
 
なお、この記事のなかで紹介したことは、下記の動画でより詳しく解説しています。


 
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「ここにガラスを使いたいけど、どれがいいのかわからない」といった相談も承っています。
ご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
 
 
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