縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方
こんにちは！株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社では、さまざまなガラスやミラーを取り扱っています。
ガラスを四方枠にはめ込み、押さえ縁で固定する方法はさまざまです。
また、押さえ縁が外れる場所によってガラスの納め方と寸法の決め方が異なります。
当記事では「縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合」のガラスの納め方と、ガラス寸法の計算方法について解説します。
枠にガラスを納める場合の参考にしていただければ幸いです。
もくじ
押縁の仕様ごとに違う！ガラスの納め方や寸法の決め方
ガラスを四方枠に入れる際、納め方や寸法を考える必要があります。
本記事で想定する四方枠の仕様は、四方に溝があり、溝の深さはすべて15mmとしています。
縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合のガラスの納め方
縦の押さえ縁だけが外れる場合は、押さえ縁を外した状態で、ガラスを上の溝に差し込みます。
下溝に降ろした後、押さえ縁が外れている方とは反対側の溝へ戻すように差し込みます。
ガラスはケンドンしたあとやり送りして納める
いわゆる上げ落とし（ケンドン）の後にやり送り（差し込んで戻すこと）してガラスを納めます。
上下の溝の深さが同じだと、ケンドンして下溝に置いた際、ガラスが上の枠にかからない状態になります。
そのため、あらかじめセッティングブロックを下溝に置きます。
その上にガラスを乗せ、上下ともに枠にかかるようにガラスの高さを調整します。
その後、押さえ縁を取り付ければ設置は完了です。
ケンドンとやり送りを併用するため、納める動きのイメージが難しいかもしれません。
動画でも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合のガラス寸法の出し方
縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合は、ガラスをケンドンしてからやり送りして納めるという点が大きなポイントです。
ガラスの高さ寸法の計算方法
ガラスの高さ寸法は、ケンドンを想定し、上の溝に差し込んで下溝に落とし込むことができる大きさにします。
そのため、上溝の奥から下溝の内寸までの寸法より、数ミリ小さくする必要があります。
溝の深さ等にもよりますが、2～3mm程度小さくすることが多いです。
溝の深さが上下ともに15mmとして計算します。
溝の深さと内寸を合計すると「15mm＋枠の内寸」ですが、このサイズではガラスは入りません。
そこで、3mm小さくした「12mm＋枠の内寸」が四方枠に納まるガラス高さ寸法となります。
セッティングブロックの調整の仕方
溝の深さが上下ともに15mmのときのガラスの高さ寸法は「12mm＋枠の内寸」と計算できました。
しかし、下溝にガラスを降ろした際、上溝まで3mmの隙間ができてしまい、ガラスが上の枠に引っ掛かりません。
ガラスをケンドンする前に、下溝にセッティングブロックを置き、ガラスが上の枠にもかかるように高さを調整します。
ガラスサイズが「12mm＋枠の内寸」の場合、かかりしろにできるのは12mmです。
12mmを上下均等に割り振り、かかりしろは各6mmずつと考えると、9mmのセッティングブロックで調整します。
ガラスの幅寸法の計算方法
ガラスの幅寸法は、ケンドンのあと、反対側の縦溝にやり送ることができる大きさにします。
押さえ縁を取り、外から押さえ縁の反対側の内寸までを計測します。
この長さから数ミリ引くと適切な幅寸法となります。
押さえ縁の見付寸法や溝の深さなどにもよりますが、2～3mm程度小さくすることが多いです。
溝の深さがすべて15mmとして計算します。
溝の深さと内寸を合計すると「15mm＋枠の内寸」ですが、ぴったりすぎて枠にガラスが入りません。
そこで3mm小さくした「12mm＋枠の内寸」が適したガラス幅寸法となります。
かかりしろは内寸を除いた12mmとなので、均等に割り振るとすると6mmずつとなります。
まとめ&シリーズ記事の紹介
ガラス寸法を出すためには、枠と押さえ縁がどのような仕様なのかをしっかり確認しましょう。
当ブログ記事では縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合の納め方とガラス寸法の出し方を解説いたしました。
参考にしていただければ幸いです。
また、押縁の外れる位置ごとに詳細を解説しています。
シリーズ記事はこちら
「上の押さえ縁だけが外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方」
「下の押さえ縁だけが外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方」
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