2022年12月9日 ガラスについて

ガラスをケンドン式で押縁に納める方法!縦の押さえ縁が両方外れる場合の寸法の計算の仕方

こんにちは!株式会社コダマガラスの児玉です。
弊社では、さまざまなガラスやミラーを取り扱っています。

この記事では縦の押縁が両方外れる場合のガラスの納め方や、ガラス寸法の算出方法を解説します。

動画でも解説していますので、あわせて参考にしてください。

押縁の仕様によって違うガラスの納め方や寸法の決め方を解説!

ガラスを四方枠にはめ込み、押さえ縁で固定する方法には、さまざまな種類があります。
押さえ縁が外れる場所によって、ガラスの納め方と寸法の決め方が異なります。

想定する溝の仕様は、四方に溝があり、溝の深さはすべて15mmという状態を前提として進めていきます。

縦の押さえ縁が両方外れる場合のガラスの納め方

縦の押さえ縁が両方外れる場合、まず上の溝に差し込んでケンドンで納めます。

まずは、縦の押さえ縁が両方外れる場合のガラスの納め方です。
押さえ縁を外した状態でガラスを上の溝に差し込み、下溝に降ろして納めます。

ケンドンとは業界では別名上げ落とし、いってこいなどとも言われます。

上げてから下に落とすようにして納める、いわゆるケンドンを行ってガラスを納めます。
このとき、上下の溝の深さが同じだと、下溝に置いた際、ガラスが上の枠にかからない状態になります。

あらかじめセッティングブロックを下溝に置いておきます。
その上にガラスを乗せ、上下ともに枠にかかるよう、ガラスの高さを調整します。

ガラスをケンドンで納めた後は縦の押さえ縁を両方取り付ければ設置完了となります。

その後は押さえ縁を取り付け、設置は完了です。

ケンドンの前にセッティングブロックを置く点には特にご注意ください。

縦の押さえ縁が両方外れる場合のガラス寸法の計算方法

四方枠へのガラス納め方を考えながら、ガラス寸法を算出します。

やり送りしないこと、ケンドンで納めるという2点が大きなポイントです。

ガラスの高さ寸法の計算方法

ケンドンを想定し、ガラスの高さ寸法は、上の溝に差し込んで下溝に落とし込むことができる大きさにします。

上溝の奥から下溝の内寸までの寸法から、数ミリ小さくすれば適切な高さ寸法となります。

溝の深さやガラスサイズ等にもよりますが、2~3mm程度小さくすることが多いです。

ガラスの高さ寸法の出し方は(上溝の深さ+枠の内寸)-2~3mm

計算式に表すと「(上溝の深さ+枠の内寸)-2~3mm」となります。

溝の深さを15mm、隙間(クリアランス)として3mm小さくするとすれば、「12mm+枠の内寸」がガラスの高さ寸法です。

※ガラスの高さ調節に使用するセッティングブロックの大きさの決め方については、こちらの記事も参考にしてください。

ガラスの幅寸法の計算方法

ガラスの幅寸法は、押さえ縁を両方とも外した状態で上溝に差し込むことができる大きさにします。

押さえ縁を取った後の枠の内寸から数ミリ小さくすると、納まりのよい適切な幅寸法となります。

押さえ縁の見付サイズにもよりますが、通常4mm程度は小さくします。

溝の深さが15mmの場合にクリアランスを4mmとしたときかかりしろはこのようになります。

溝の深さがすべて15mmとして、幅寸法とかかりしろを算出します。
ガラスサイズを押さえ縁を取った後の枠の内寸から-4mmの寸法にすると、各2mmずつの隙間(クリアランス)となります。

このときのかかりしろは溝の深さから隙間を差し引いた数値です。
よって、15mm-2mm=13mmずつとなります。

かかりしろは6~7mmあれば十分です。
「押さえ縁を取った後の枠の内寸から-4mm」のガラス幅寸法で、かかりしろを確保できています。

やり送りをしない場合はかかりしろを多くとることができます。

縦の押さえ縁が両方外れる場合の幅寸法は、やり送りをする必要はありません。
かかりしろを多くとりやすいので、隙間(クリアランス)を大きめにとっても良いでしょう。

まとめ|ガラスを押さえ縁に納めるさまざまな方法を解説しています!

枠と押さえ縁がどのような仕様なのか確認することで、納まりの良いガラス寸法を算出できます。
ガラスを納めたい枠がどのような仕様なのか確認することが大切です。

また同様のシリーズとして押縁の外れる位置ごとに解説したシリーズ記事も公開しています。

ガラスを押さえ縁に納めるシリーズ記事はこちらから

「上の押さえ縁だけが外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方」

「下の押さえ縁だけが外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方」

「縦の押さえ縁が片方だけ外れる場合のガラスの納め方とガラス寸法の出し方」

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